第14回そっとねっと会議を行いました。

ホームヘルプ 介護保険制度 その他

今回のメインテーマは、「地域への働きかけ、初挑戦の反省と課題」でした。

地域に出て、情報を収集するために、チラシを配りながら訪問。

その時の様子にご興味がある方は、ゆりかご介護サービスの10月24日ブログをご参照いただけると嬉しいです。

後日、配布地区の民生委員さんにそのとき感じたことなどの話を聞いてもらい、住民の声を拾ってもらいました。

いろいろなキーワードを書き出してみると…

  1. 突然の訪問だったので、警戒心が強い。(怖いと感じる)
  2. 全戸訪問は理想。しかし実行は困難。(人員と時間の制約がある)
  3. アパートの情報収集が難しい。(不動産業者との情報交換ができない)
  4. 一定の理解を示してくれる人もいる。
  5. 若者(見守り・情報提供協力者)へのアピール方法
  6. 「市役所の者です。」ということで安心感を与えるが、効果が絶大。

などいろいろあり、反省点として、名札が見えなかったことや、なんで急に市役所の人がという不安を与えてしまうというデメリットもあったという声を聞けました。

しかし、今回の結果はある意味、想定内であり、むしろ好意的に受け止めてくれた方が多かったという印象すらあります。これらから、チラシを配る準備を行うこと、訪問時のコミュニケーションスキルを高めることが必要であることを確認し、長いスパンで地域に周知してもらうことを目標に、足を使って、顔を売ることを努力していこうということになりました。

 

ここからは、自分で感じたことです。

私は、これらの観点は「そっとねっと」のメンバーが課題収集や介入をしすぎてしまう方向にある気がします。そのトレーニングとして、今のモデル地区を設定し、実践しているので、まずはその方向で動くことは私も賛成できる面はあります。しかし、「そっとねっと」の最終目標は地域の方々が、自らの地域の問題を拾い出し、自ら解決できるようになることにあります。そこのエンパワメントができる様な視点を持つことが大切だと感じます。

今回のような訪問は、「そっとねっと」の周知も目的の一つですが、それよりも大切なことは、地域の他者への関心度を計ることだと思っています。この地域は、お互いに関心を持っている、この地域はご近所への関心がまるで無い、などなんとなくの特性を理解することが大切だと思います。それによってなぜ関心が高いのか、関心が低いのかを分析します。それによりアプローチが変わるんだと思います。

今回のモデル地域は、結構お互いのことが分かっているグループと、学生のようにあんまり近所のことに興味を示さないグループが混在する地域です。前者のグループの特徴は、長くその土地に住む人が多い、高齢者もこのグループに多いです。こちらについては、地域の町内会長さんや民生委員の方がとても熱心なので、詳細な情報も把握できています。ここについては、本来私たち「そっとねっと」は必要ないのです。このような傾向のグループで、私たちを必要とするのであれば、地域のまとめ役がいないようなケースです。まとめ役となりえる町内会長や民生委員、その土地の有力者などへアプローチをし、初期アセスメントや初動対応をこちらで実践して、軌道に乗せてから、実際に地域のまとめ役にイニシアティブを渡していく。具体的には、今私たちが行っている「地域マップ作り」や町内会長さんや民生委員との連携、パイプづくり、などの支援を行うことなどです。

一方、重要なのは、後者のケースで、この中に高齢者など要救助者が潜んでいるということです。これは全戸訪問を「そっとねっと」で行おうとしても現実的に無理があります。とくにこのグループに多いのはアパートやマンションの住宅形式。ここでカギとなるのは、近所に住む人の情報提供や関心をもってもらうことです。「自分の隣にはだれか住んでいるとは思うけど、さっぱりわからないなぁ。」とか「あれ?あんな人住んでいたっけ?」などの些細な情報を提供してもらう。要は地域で協力者を募集するという感じです。今回の訪問でも、民生委員さんですら把握できていなかった高齢者を発見することができました。サービスにすぐつながらなくても、まず社会として、その人の存在に気づいておくこと、情報提供先を明確にしておくことが浸透すれば、「孤独死0」だって夢ではないはずです。

そのためには、まず「そっとねっと」が民生委員さんや町内会長という地域のまとめ役(またはまとめてもらおうと決めた方)に協力を求める。そして、情報交換からだれも目の届いていない部分を探す。(ちなみに今回はここまで出来ています。)そこを重点的に訪問したり、近所の方に協力を呼びかけたりする。情報提供をしやすい方法(今はツイッターを活用しようと試みていますが、反応はありません。)を考案する。訪問前に不信感を解く工夫を行う。(ビラ配り→訪問の2段階、ミニイベントの企画で地域の住民参加を呼び掛ける、回覧板の活用などで周知後に訪問など)他にもいろいろあると思いますが、これらを考えて、多くの協力者を得ることが重要です。でも考えることと実践することは全く異なり、非常にエネルギーを要することだと感じました。

地域アセスメントの走りと、なんとなくこうすれば何かが起こるかな?ということがイメージできるようになっただけでも、成長したと受け止め、今後もいろいろなことを考えていければと思います。

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